無意識の偏見(アンコンシャスバイアス)とLGBT対応について学んできました
こんばんは、女性の在りたい姿を応援する、エバーガールの有紀子です。
昨晩は、五反田のゲーム&ボードゲームカフェ・ウィンウィンで開催された以下の勉強会に参加してきました。
3人の登壇者の方から大変興味深いお話を伺いました。
皆さん知識は大変豊富なのですが、時間に合わせて抑え目に、しっかり吸収できる内容にしてくださりました。
いろいろ気づきがありました。
地方の方や、満員で参加できなかった方、次回参加希望、などの関心のある方にも伝わるように、やや詳しくレポートを書いてみます。
無意識の偏見とLGBT対応
①【無意識の偏見「アンコンシャスバイアス」】
まずは、ダイバーシティ(多様性)&ワークライフ・コンサルタントの パク スックチャさんより50分のレクチャー&ワークでした。
私たちは”誰もが”無意識の偏見を持っています。
無意識の偏見とは、自分自身が気づかずにもっています。
ジェンダー、人種差別もそうです。
アメリカの事例では、オーケストラのメンバーが、ほとんど白人男性であったところ、カーテンをして審査をしたら女性の比率が高まり、有色人種も多くなりました。
また、驚くべきことに、80年代以降、アメリカでは、女性と男性の割合が、大卒学士 57:43 修士 60:40でした。
これで今後経営陣の半数以上が女性になる時代が来るかと思いきや、中間管理職においては30%台と改善したものの、それ以上の部長クラス、CEOクラスになるとまだまだ圧倒的に男性の割合が高い状況にあります。確かに高校も大学も、真面目で優秀な人の割合は女性の割合が高かったような…。学生までの割合と、採用、昇進、に至る段階で既得権者たちの無意識のバイアスの壁があるのです。
未だ続く無意識の偏見の可能性があります。組織が痛烈に意識をしないと、すぐには変わらない問題なのです。
そしてワークをしました。
ワーク1:同じ色、同じ絵、同じ線の長さを見てどう思うか?
→無意識の直感は人によって異なる、また人には先入観というものがある
ワーク2:隣の人との共通項を見つけてみよう
→話してみると意外に共通項が見つかる 理解することで無意識の偏見が減る
(※ちなみに、私は最初共通項があると思っていた女性の隣に座りました。もう一人の女性と3人でこのワークをしたのですが、実は3人の共通項が5分間で、2個しか見つかりませんでした。「この人とは共通項があるはず」と思っていても、そうでもないっていうのもすごい無意識の偏見だと思いました。会社員か?都内在住か、出身地は、子供は?世代は?すべて違いましたね。本当はこのワークではいろいろと共通項が見つかるはずです。例えば、勝間塾生である、電車で来た、カレーが好き、などにしたら共通項ですね♪)
ワーク3:4人の男女の写真から、「この人をチームに迎えたい」という人を選ぼう
→それぞれたった1枚の男女の写真から、みんな堂々と理由をつけて「この人がいい」と選びました。これもひどい話ですね。
年配の男性・ふくよかな中年の女性・若い可愛い女性・ほがらかな30代くらいの男性です。
みんなの過去の経験や嗜好により、「この人がいい」と能力や人柄を知りもせず選びました。
こんなにも私たちは、バイアスを持っています。
なぜバイアスがかかるのかというと、
・育った環境、個人的な経験、マスコミ・メディア・その他周囲からの影響
によるのです。
各人が今後、無意識の偏見を減らすためにできることは、
・自分にバイアスがあることを認めること
・色々な人と交流し、10個以上共通項を見つけること
がお勧めであると教えて頂きました。
私は2児の母なので、子供たちにも無意識の偏見や、価値観を押し付けないようにしなくてはいけません。
・女の子なんだからもうちょっと可愛らしくしなさい、バレエでもする?スカートを履きなさいよ、ピンク好きでしょう?
・男の子なんだから強くなりなさい、サッカーでもしたら?
・(女の子なんだから)料理くらいできるようにならなきゃだめよ
・(男の子なんだから)料理を教えなくてもいっか、青が好きだよね?
こういった価値観は、フィルターを押し付けています。気をつけないと。
引き出しが豊富なパクさんのお話は大変面白かったです。プレゼンテーションもドラマティックで、ご本人もパッションをもってエンジョイされているのが分かりました。
それもまた、学びになりました。事実をいかにユニークにお伝えするか、という視点が養われました。(やってみたいです)
続いて、LGBT研修などを多数行っている増原裕子さんによるLGBT対応の内容です。
増原さんによるLGBT対応講座
最初に、ドコモのfor ones―世界は一人の複数形でできている―のCMを観ました。
https://www.nttdocomo.co.jp/special_contents/forones/
「この人はこういう人」というモノサシを持ってみていても、実際にはみんな様々な側面があります。
良い意味でのタグともいえるし、誰もが何かしらのマイノリティに属することもあるでしょう。
例えば)キレキレの女性上司
・母親 ・介護中 ・闘病中 ・DJ ・妻 ・セラピスト ・ランナー など
LGBTの人は、13人に1人という調査があるそうです。
この数は、左利きと同じくらいで、佐藤、鈴木、高橋、田中の4大名字の5%を超える、約7%の割合です。
その方々が、「カミングアウトすることで、何かしらの不利益を被る」という経験を持っていてなかなかご自身からカミングアウトされません。
そして、そういう方々がいらっしゃることを私たちは「見ようとしない」し、「見えていない」のです。
職場で差別をせず、オープンにすることは、心理的安全性の担保に繋がり、全ての方々の能力の発揮のしやすさに繋がります。
「ゲイだからこう」
「子供がいるからこう」
「女性だからこう」
「レズビアンだからこう」
「学歴がこうだからこう」
「外国人だからこう」
と、一点から区分け、差別をする理由にはならないのです。
色んな属性を持つみんなが活躍する風土を作るために、カミングアウトしやすい環境を作ろう。
異性愛の人がパートナーや家族の話を職場するように、LGBTの方もオープンにできたらとても受け入れらている気持ちになるんだそうです。
それを理解しているよー、っていうのが、LGBTの活動を応援者であるという「ALLY」の表明の意味だそうです。
帰ってすぐに貼ることが出来るように、このステッカーを頂きました。
皆さん早速職場などに貼られているようですよ。私はこうしてブログに貼りますね^^
各企業が、いま「ALLY」の活動を行っています。
こちらは増原さんのファイルです。
大企業さんが率先して対応されていますね。
これにより、3年ほどすれば、徐々にカミングアウトされる方も増えていくでしょう、ということです。
(現在は、カミングアウトしている人は10人に1人だそうです)
個人的には、これは、結婚している?していない?子供いる?いない?と同じくらい普通に話をできたらいいのにな、と感じてきました。
Q&A
参加者からの質疑応答の時間も頂きました。
Q.
①企業としては何のために?LGBT施策を導入した方が良いのでしょう。上司を説得するためにもいいアドバイスをください。
A.
・プロ野球選手団のように、勝つためには多様性のあるチーム編成が必要
・社員の心理的安全性を保つため
・顧客への心象アップ&LGBT5.94兆円とも言われる市場 etc.
Q.
②いつくらいから自分はLGBTなんだと気づくもの?
A.
基本的には先天性のため、小学生くらいから気づくものであり、それを隠し続けなくてはならず悩む人が多い とのこと
この2つの講義を聞いて、私自身もあえて言わないことってあるなぁと思いました。
それは、色々天秤にかけて、「言わなくてもまあいっか」、「その方がいいかな」と考えたりしています。
でも本当は、言えた方が楽なのに、という気もしています。
殆どの人はみんな何かのマイノリティなんです。
LGBTにせよ、なんにせよ、「人はみんな違う」ということを理解すること。
「当たり前」は一部分の側面でしかないということ。
に気づくのが大事なのだと知りました。
このような気づきの機会を有難うございました。
分かりやすい図でした!
政府がどうとか、会社がどうとか言っているより先に各個人が動き出した方がよっぽど影響の輪が広がりやすいようです。
私のアクションプランとしては、
ALLYであることをブログなどで公表し、お客様に安心してきていただくこと、友達の良い理解者であることを示すこと
です。
このブログを読んで、「へぇ~」って思った方は是非周りの方にも伝えてあげてくださいね。
次回は1月に開催予定だそうです。参加されたい方はぜひ~。
こちらの記事もご参考にされてください。