父が使っていた万年筆をメルカリで売らずに自分で使ってみることにしました

こんにちは。女性の在りたい姿を応援するエバーガールの有紀子です。

連休中に実家に行って、今日で75になった母と今後の住まいについて話し合ってきました。
きっかけは先日東京にも影響を与えた大型台風で母が怖がり連絡をくれたことでしたが、これを機に姉も交えて話し合い、今後は母は私の近くに住み孫と余生を暮らす方向に。実家は残したまま姉が運用を考えることとなりました。これまでも家や引っ越しについて何度も検討してきた母ですが、ようやく道筋が見えて、引っ越しに向けて過去の物の整理をすることにしました。

父は約4年半前に亡くなったのですが、父が残したものや過去人様からいただいたものもまだまだ残っていました。

「ただ置いてあったり仕舞ってあるだけで、活用したり心の支えとなっているとは言い難いものは何かある?せっかくだから私が引き取ってメルカリで処分をするよ」

と言って、3時間かけると段ボール箱4箱分の不用品と、姉や私が置いていった誰も聞いていないCDやスーパーファミコンのカセットがありました。

他にも骨とう品や食器などを段ボールに詰め、「他に小物とかは?」と聞くと引き出しからこれらを出してきました。

引き出しの一番上、父の大切なものの段にあった万年筆やジッポーでした。

父は駐在や出張でヨーロッパにかなり行っていたので、現地の方からの贈り物も多かった様子。
アンティークの食器類の収集の趣味もありました。他にも切手やワインのラベルを集めるのも好きでしたね。がんと宣告されていたので、末期に自分で骨董品買取屋さんを自宅に呼び、家族が処分しにくい中国の硯などは自分で処分していました。それだけでも母はホッとしていました。今でいう終活。父は自分で遺影を準備したり家族にネット証券のパスワードを教えたりと彼なりに家族に迷惑をかけないように動いていました。それでも処分しなかったものは、父自身思い入れがあったものだったのでしょう。

ペーパーナイフのきれいなものは姉が引取り、私はその他のものを家に送りました。

小物を帰って良く見ると、モンブランやパーカーの万年筆がありました。

母も私も「万年筆なんて今さら使わないよね、めんどくさそうだし。うん、売ろうね~」と言っていたのですが、いざメルカリに出してみると、本当に万年筆が好きなのか、転売したいだけなのか分からないおじさんたちからコメントが入りました。

サイズは何センチですか?
〇〇円にしてもらえませんか?
1000円引いてもらえませんか?
修理するとなるとお金がかかるので1万円で譲ってくれませんか?

最初はあまり調べずに気軽に処分しようとしていた私ですが、調べていくうちにこの万年筆はモンブランの中でも最高峰のモンブランマイスターシュテック149 EF 極細 だということが分かりました。
ペン先は金とプラチナでできていて、一生モノのようです。父は投資はするけどモノに対しては倹約家だったので、パーカーは自分で買ったかもしれないけれどモンブランはたぶん誰かから頂いたものだと思います。その送り主の気持ちも考えるとありがたいです。

回答しているうちに「どうして私の気持ちに寄り添わずあなたが価値を勝手に決めるの?」ともう嫌になってコメントを削除しまくっていたのですが、結局値段を上げ、手元に残すことにしました。

ではなくて今は新品は売られていないこちらでした。
モンブラン 万年筆 マイスターシュテュック プラチナライン ル・グラン ブラック×シルバー

未使用だったパーカーの万年筆も併せて残すことに決めました。
こちらは調べても同じものがなかなか出てこないため、レアな様子。誰にも価値は分からないかもだけど、私は父が選んだものを黒と青で使い分けてみたくなりました。

ところがどっこい私は昔父に、「ゆきちゃんも書いてみるかい?」と言われてちょっと触ったことがあるくらいで万年筆はド素人です。

仕組みも分からなければ、インクの入れ方もお手入れの仕方も分かりません。
そこでこちらの本も買ってみました。

先駆けてAmazonでインクも買ってみました。
自分でやってみてどうしてもできなければ調べて出てきた銀座の万年筆屋さんにメンテナンスに持ち込んだり、使い方を教えてもらおうと思ったのです。

ですが、友人から「吸引式はペン先をインクにつけるだけで吸い込むんだよ、やってみてダメだったらでいいんじゃないかな?」と言われ、それならできそう、とやってみることにしました。

これがもともとの状態

こんな風に汚れていたから、ビビッちゃったし値段も抑えめに出していたのです。
でもインクにつけて、ティッシュで拭けばなんとピカピカになりました。

おー、いい期待どおり、新しいインクが古いインクと融和して溶かしているじゃないか。
本当はインクは混ぜない方がいいらしいのですが、そこは自分のもの。どのみち怪しい状態だったのでもういいやと思い切った甲斐があります。

ティッシュなんていつでも身近にあるので、お手軽じゃないですか。もっと複雑な道具がいるかと思っていました。

でもそんなに複雑だったら、みんな続かないし売れ続けるわけないですよね。
手軽くて、人気なわけが頷けました。手も思ったよりも汚れませんでした。

まずパーカー×ブルーブラックで書いてみました。おお、思ったより薄い色です。ふむふむ。

続けていざモンブラン。モンブラン純正のインクのMistery Blackを使ってみました。

艶々美しいです。ちょっと吸引が強すぎたのか、書いた後にしばらくウルっとする感じです。でも乾きも早いです。

2本の違いは、パーカーの方が固め、モンブランの方がしなやかという感じです。
書き味の違いも楽しいですね。万年筆は書いていくうちにその人の書き癖に変形していくそうですよ。
確かにぐりぐり書かずにさらさらと書くことができて面白いです。

蓋は、モンブランの方はくるくる回して開けるのに対し、パーカーはぱかっとひいて開けることができます。新しくはないけどより現代的な感覚です。

事前にネットや本で見ていたように、本当に軽い書き心地で疲れないものです。
最近パソコンでばかり文章を書いていて正直文字を書くのが苦になり手帳も続きにくくなっていた私が、書くのが楽しくなってきました。

これは売らなくてよかった。心底そう思います。
どちらも細めなので、ジブン手帳のマス目にもしっかり収まります。
ジブン手帳にも使いたいペンがなかなか見つからなくて、最近書くのをさぼっていたのでした。

(真ん中が通常のボールペンです)

キュキュット拭きとると、審美眼が癒される綺麗なゴールドとプラチナ色が見えます。

買ったインクはこちらです。

モンブランの方ではブルーブラックが人気だったみたいです。ブラックでもよかったかなぁ。

 

万年筆のメリットとして、

書くのが楽しくなる

持っていて気分が良い

簡単にインクがなくならない

レフィル交換をいちいち考えなくても良い

 

というのが挙げられるそうです。

 

これなら続けられそうだし、学校の連絡帳や手帳、アイデアメモなども取りやすくなりそうです。

今月、私は40歳になります。

父から私への第二の成人式のプレゼントだと思って、残り半生大切に使っていきたいと思います。

 

続かなかったら無理せずメルカリに出しますけどね💦

不思議なもので、迷うものはメルカリに出してみると心が決まったりするものです。
売れた場合も気が楽になりますし、値段を下げてでも処分できたらいいか、と思えるもの、値段次第では自分が使いたいと思うものなど、などの本当の自分の気持ちと向き合うことができます。

 

皆さんも、親とモノに対して話し合いをされてはいかがでしょうか。

親が生きているうちの形見分けもいいと思いますよ。私は子どもたちにも「これはじいじが使っていたものでね」と話し続けていこうと思います。

親のお片づけについて、詳しくはこちらにもかいていきます

 

ぜひ皆さんも、親に「使っていない万年筆なあい?」って聞いてみてください。

使っていなかったら、使ってあげるかメルカリなどで処分してみるとよいと思います。

私はこの万年筆は自分で定価で買ってもいいなーと思うくらい所有欲を満たしてくれるものだと満足しています。

ちなみに先ほどインスタグラムにもこのポストをしたのですが、万年筆は英語ではfountain penというそうです。噴水、吸引のような意味。万年筆って名付けた方、ネーミングセンスが素晴らしいですね。

他にはこのジッポーも父が愛用していたのが伺えます。メルカリで6千円でもらわれていきました。

こちらは、我が家に残すことにしました。

一度使っていなくてしまい込まれているものを全部出してみて、どれがいらないか、残したいかを親やきょうだいと話し合うのがお勧めです。

我が家の場合は母に、「引っ越し先でも使いたいものや飾りたいものはどれ?」と聞いてみました。

「いらないのはどれ?」「捨てるのはどれ?」というよりも気が楽になるようです。

他にもこんなボールペンがあったのですがこちらは都内の女性に良い値でもらわれていきました。

父の話です。

父の話

 

メルカリのやり方はこちらをご参考に♪

追記

中が空洞だったようでいろいろ勉強して中のカートリッジをAmazonで買ってみました。

これが適合しました。

万年筆、面白いです。手帳が進みます。

fountain pen