BR25 『フランスの子育てが日本よりも10倍楽な理由』

こんにちは。女性の在りたい姿を応援する、エバーガールの有紀子です。

少し風邪が良くなってきました。
読みかけの本のブックレビューになりますが。紹介させていただきます。

 

『フランスの子育てが日本よりも10倍楽な理由』

 

著者は、日本の出生率が70年代を境に下り始めたことや、2005年には人口減少を始めた最初の先進国となったこと、
さらには政府の予測によると、このまま出生率が回復しなければ、
100年後には日本の人口は半減する可能性があることという現状があり、

子供が育てられないというのは、日本社会の構造に欠陥があるからではないかと思うようになり、
同じように出生率が低下したときに、フランスが打った政策を比較することで、日本の問題点を考えようということを述べています。

 

この点が面白い

 

日本人は、政府自体が経済成長を(金儲け)を第一優先したことに、あるのに比べて、
フランスは(生きやすさ)を第一優先しているのではないかという事です。
政府が金儲けを1番いいとしているから、家庭にも社会にもその価値観を持ち込まれます。
フランスでは日曜日は店舗は全部お休み、24時間営業のコンビニエンスストアもないそうです。
建物の高さにも規制が加えられ、特定の誰かが、高いビルを建てて、突出して稼ぐ、ということも無いようです。

 

なぜ、子供を持つことは良いのでしょう。

 

難しい問いですね。

なかなか答えにくい、現代だと思います。お金もかかるし手間もかかる。老後の保障も、あるか分からないし、
むしろ、責任や不安が増すばかりですよね。
著者は、子供を持つことで、マズローの欲求段階説でいえば、働くことで得られる、生理的欲求、安全の欲求が、満たされるだけではなく、
3番目の愛・所属の欲求を満たすことができるようになるということです。

 

フランスにおける、出生率が上昇した主な理由

 

1. 所得格差が小さいこと
2.職場における男女格差が小さいため、女性が二者択一を迫られることがないこと
3.「週35時間労働」に現れているように労働時間が短いため、男女ともに育児や家事に参加できること
とあります。

 

昨日、調べていたのですが、アメリカの調査では、年収650万円を境に、家庭の幸福度が下がるそうです。

なぜなら、それ以上稼ごうとすると、労働者は一般的に、多忙や過度なプレッシャーを強いられるからです。
この問題は、私は結婚していた時に、何度も調べ、非常に痛感しました。
夫は、人の2倍は働いていたように思います。だからか、家庭での会話も少なかったです。

私も1人で育児をしながら、働きにくかったです。めっちゃ稼ぐかそうでないか、そうでないかの格差が、日本では広がっているように思います。

 

気づき・まとめ

 

先日の勝間塾の月例会でもあったように、経済的な成長はもちろん追うものの、「いくら稼ぎたい」というゴールを決めて

「生活レベルでの幸せ」と「生きていく上でのある程度の収入」、「QOLを上げ、次世代を育てるための時間の確保」
といったバランスをとることが大事なのではないでしょうか。

際限なく働いて、パワーを注げば、基本的には収入は増えるでしょう。
ですが、「両方は無理だよ~。」という悲鳴が聞こえてくる気がします。

それを国家の政策レベルで実現してもらうことにより、企業人事システムにも落ち、労働者も楽になっていくのではないでしょうか。

そんなことを、考えさせられました。

少子化は、日本人個人個人の嗜好によって、子供が欲しくなくなったわけではなく、国の仕組みとして子供を持ちたい、今産みたい、
と思い難いようになっているというところが課題なんだと思っています。

そろそろこの失敗を振り返って、「なぜ結婚しないのか、なぜ子供を持ちたくないのか」と、糾弾するのではなく、政策レベルで改善していきたいものです。

 

 

こんな本も、結婚に関してベストセラーなようです。

 

 

先日、同い年の友人と過ごしたランチタイム。

子供が欲しい、結婚してみた。うまくいかない。すれ違い。仕事のこと。住まいのこと。

いつでも女性の悩みは尽きないものです・・・。